私見、ベトナムのこと、ベトナム語のこと ②
ベトナムは東南アジアの国なので、たまにタイやラオス、ミャンマーなどといった国の言語のように、(私から見ると)かわいらしい絵のような文字を使っているのですか?と聞かれます。答えは、違います、です。もともとベトナムでは、漢字が使われていた時代がありました。1800年代後半、現在のベトナムの国土はフランスが統治したインドシナに含まれていました。フランス人宣教師たちが自分たちが読めるようにベトナムで使われていた漢字をアルファベット化して、アルファベットで表記できないものには記号を足したと、私は教えてもらいました。ただ、フランス人宣教師たちがすべての作業を独自に進めたのか?というと違うようで、日本にもやってきていたイエズス会の宣教師たちがもとになるものを作っていたようです。あまり正確な資料を持ち合わせていないので、この歴史についてはこの位で。とにかく、今でも漢字を使っていてくれたら、日本人には学びやすい言語だったように感じます。
ベトナム語の単語は眺めていると面白い
今でも使われている単語の多くには、日本の漢字を連想させるものがあるので、自分なりにルールをみつけて単語を見ていくと覚えやすいです。例えば、ベトナムの正式名称(ベトナム社会主義人民共和国)をベトナム語で書いてみましょう。ベトナム語の発音は、日本語のカタカナでは表記しきれない(カタカナ発音だと通じない)のですが、ここではあえてカタカナを添えます。
●ベトナム社会主義人民共和国
Cộng Hoà Xã Hội Chủ Nghĩa Việt Nam(あえて発音をカタカナで書くと:コンホア サホイ チュギア ヴィエトナム)
分解して、意味を添えます。
Cộng Hoà:共和国
Xã Hội:社会
Chủ Nghĩa:主義
Xã Hội(社会)という単語ですが、この単語のHộiを使う単語の1つに以下のような単語があります。
●Xã Hội(社会)ーhội nghị(あえて発音をカタカナで書くと:ホイギ、「会議」の意味)
Chủ Nghĩa(主義)という単語ですが、この単語のChủですが、
●Chủ Nghĩa(主義)ーChủ(あえて発音をカタカナで書くと:チュ、「主人、所有者」の意味)
としてよく使われます。
こんな感じで、単語を眺めていくと覚えやすいくなります。
日本語から連想しやすい単語から覚えると楽しいかも
ちょっと話はかわりますが、日本語と同じように使える単語もあります。
日本語でコーヒー。ベトナム語では、cà phê(あえて発音をカタカナで書くと:カーフェ)といいます。cà phêは、カフェや喫茶店の意味でも使います。
日本語で「コーヒーを飲む」、「カフェに行く」をベトナム語にすると
●(私は)コーヒーを飲むー(tôi)uống cà phê(uống(あえて発音をカタカナで書くとウォン、「飲む」の意味)
●(私は)カフェに行くー(tôi) đi cà phê (đi(あえて発音をカタカナで書くとディ、「行く」の意味)
となります。ちなみに、お茶のことはtrà(あえて発音をカタカナで書くと:チャー)。紅茶のことは、trà lipton(あえて発音をカタカナで書くと:チャーリプトン)といいます。
なんとなく、親しみを持てましたか?では、また来週。
投稿者プロフィール
- ベトナムのフエ市在住歴延べ6年。風人土学舎では、日本の事務局業務とフエ市での活動全般のコーディネーションを担当しています。
最新の投稿
- ブログ2022-08-27私見、ベトナムのこと、ベトナム語のこと ④
- ブログ2022-08-20私見、ベトナムのこと、ベトナム語のこと ③
- ブログ2022-08-13私見、ベトナムのこと、ベトナム語のこと ②
- ブログ2022-08-06私見、ベトナムのこと、ベトナム語のこと ①