私たちからのお年玉は発表の場を作ることかな?
ベトナムは旧暦でお正月を祝います。この旧暦のお正月をテトといいます。旧暦2022年の1月1日は、わたしたちが使っているカレンダーの2月1日です。テトが近づいてくると、活動地のあるフエ市で人々は旧暦でしか日にちを言わなくなります。暮らし始めたころは、旧暦と普通のカレンダーが頭の中でこんがらがって大変でした。郷に入れば郷に従え。旧暦だけでスケジュールを付けるようにすればすっきりして、約束を間違うこともありませんでしたが。日本のお正月とベトナムのテト。似ているところも結構あります。似ているところの1つはお年玉。フエではお年玉のことを「リーシー(越:Lì xì)」と言います。渡す相手は、日本よりも広い印象です。ご近所やテト中に訪問するお家の子どもたちなどにも渡す感じです。赤や黄色が縁起がいい色なので、赤いお札である50,000ドン(日本円で約245円)札をたくさん準備したものでした。
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現在、私たち風人土学舎とフエ大学日本語・日本語文化学科(以下、フエ外大)の有志の先生と学生さんで協働して「学びでつなぐ~絵本の翻訳・読み聞かせ~」という活動を行っています。日本から絵本を送って、フエ外大の学生さんたちが翻訳します。絵本の中に出て来る言葉だけでなく日本の暮らしや文化の分からないところは、フエ外大の先生や私たちのナショナルスタッフのティエンさんが説明をするようにしています。たまに、日本事務局からの説明をすることもあります。そうして翻訳された成果は、風人土学舎が行っている学習支援教室での読み聞かせ活動に活用しています。
少し前に、ナショナルスタッフのティエンさんから、「フエ外大の学生のモチベーションになるので、翻訳したものの一部をFacebookで発表していいですか?」と連絡が着ました。残念なのですが、日本事務局としては発表しないようにしてもらうことにしました。気になるのはやはり著作権です。この活動は「あくまでも、個人的に組織されたグループで『勉強として』日本の絵本を訳している。訳した成果を発表する場も限られた人にだけ聞いてもらう場になっている。もちろん、訳することに賃金は支払っていない」という、勉強の一環でやっていることなのです。Facebookなどに訳した内容を書いてしまうとそれが独り歩きしてしまって、著作権に抵触してしまうのでは、という心配が出てきてしまいます。
でも、学生さんたちの成果を発表したい気持ちはわかります。本当であれば学生さんたちが翻訳した成果を子どもたちに聞いてもらう(=学習支援教室での読み聞かせ活動に活用する)ことが発表の場になるはずだったのですが、コロナ禍のため学習支援教室はお休み中です。なので、まだ翻訳した一部しか、子どもたちに聞いてもらえていない状況です。なので、何か発表の場を作れないかと考えて、訳した絵本の感想などを書いてもらってこのホームぺージに載せていくことにしました。2月以降に準備が整い次第、順番に掲載していきたいと思っておりますので楽しみにお待ち頂けますとうれしいです。もちろん、日本語でがんばって書いてもらう予定です。この発表の場を提供することが、私たちからお年玉かな・・と思っています。
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