ベトナム人と日本人がずっと仲良くいられますように

チェー(ベトナム風ぜんざい)、フエ・ベトナム

チェーは日本語で「ベトナム風ぜんざい」と訳されることが多い甘いデザート。ストリートでお母さんたちが売っているのを食べるのがおいしい。ベトナム全土で食べられるがフエは種類が多いと言われている。

2021年もあと少しで終わります。結局、今年も新型コロナウイルスのために思うように活動は進みませんでした。来年は日本からベトナムに行くのは難しいにしても、ベトナムの活動地では人が集まれる環境が戻ってくれればと願っています。

今年も日本在住のベトナム人が起こす事件をニュースで見聞きすることが少なくありませんでした。日本の人たちに、ニュースを聞いてベトナム人に悪いイメージを持ってほしくないといつも願っています。またベトナム人の起こしてしまった事件の中には、日本での生活で追い込まれた末に起こしてしまったことも少なくないことに胸が痛くなります。ただ、すべての日本人がベトナム人に苦労を押し付けているわけでないことを理解して欲しいと願っています。

私の中でベトナム人は、日本のことを好意的に思ってくれている人が多いです。親しみを持ってくれているからこそ、今までの活動も続けてくることが可能でした。そういった環境というか、感情というかが変わらないことを願っています。

☆☆☆

ベトナムのフエ市で暮らし始めた頃でした。まだベトナム語も大して話せない頃で、本屋さんに行って料理の本を何冊か買いました。料理の本で言葉も料理も勉強しようと思ったからでした。本屋を出るとベトナム人の女の子が私の後をついてきて、

「日本人ですか?」

と、日本語で声をかけてきました。そうだと返事をすると、

「私は日本語の勉強をしています。一緒にカフェに行きませんか?」

と、日本語で誘われました。カフェよりもチェー(越語:Chè、「ベトナム風ぜんざい」と訳されることが多いです)と呼ばれる甘いものが食べたいので、一緒にいきましょう、と日本語で返事しました。

本屋さんの近くに出ている屋台のチェー屋さんに行き、彼女と日本語で話をしました。彼女がどこでどの程度日本語を勉強をしたのかは、覚えていないのですが、小1時間チェーを食べながら日本語で話が出来たことを覚えています。「誘った方が支払うのが、ベトナムの文化です」と言って、チェーはごちそうになりました。その後も町で出会った人に同じようなお誘いを受けたものでした。そのたびにコーヒーやチェーや時には食事をおごってもらっていました。今でもいい思い出です。

☆☆☆

いつまでも日本人に親しみを持ってもらいたいと心から願っています。今年も大変にお世話になりました。来年もできることをコツコツとやっていこうと考えております。皆様が暖かな年末・年始を過ごされますことを願っています。

投稿者プロフィール

風人土学舎 日本事務局
風人土学舎 日本事務局
風人土学舎日本事務局です。自然・人びと・生業・文化との関りを知り、それらが共生する未来を目指しています。