知りたいのは人々の思いや暮らし②

2020年11月14日は超大型の台風、台風13号接近のために外出禁止令が出たベトナム中部トゥアティエン・フエ省。現地からの報告ですと、今回は大事には至らなかったとのことでした。今年は、本当に台風にあたり年になっているベトナム。人命第一ですので、活動もゆっくりペースでやっております。

さて、前回のお話の続きです。調査地の初代村長さん(正式にいうとこの集落の人民委員会委員長さん)であるカオさんのお家にお邪魔して、昔の暮らしの様子を伺いました。カオさんの家の裏手にはバナナが植わっていてよく頂戴しました。小さな種が入っているバナナで青いうちから甘いバナナでした。また、キャッサバを蒸してくださったり、こちらが押しかけているのに、本当によくして頂いたものだと今でも感謝しています。

焼き畑の手順や、土地をどういう風に利用していたか、家はどんな家だったか、お祈りのことや暦のことなど色々と伺っていくうちに暮らしの中の道具の話になりました。

 

 

このとってもいい色になっている竹で編まれた籠。これは、陸稲の収穫の際に腰に結わえて使っていたそうです。今でもカオさんの家の裏では、陸稲を栽培されているので収獲の時にはこの籠を使っているとのことでした。実際にカオさんの奥さんが下の写真のようにこんな感じで結わえるのよ、と見せてくださいました。写真がちょっとピンボケなのは、こんな感じで稲の収穫をしていたのだと身振り手振りも交えて教えてくださったから。カオさんの奥さんの動きは、まさにそこに陸稲が生えているかのような動きでした。

 

 

どうしてこの竹籠は、こんなに素敵な色になっているのか?それは、カオさんたち少数民族の伝統的なお家には囲炉裏があったからです。囲炉裏の煙でいぶすと防虫効果が期待できるため、籠などの道具を囲炉裏の上に置けるようにしていたそうです。囲炉裏の上に置いていた竹製のマットが下の写真です。

 

 

これも燻された色になっていました。カオさんの家は伝統的な家ではないので囲炉裏はありません。参考までに、下の写真のような囲炉裏が伝統的な家にはありました。

少数民族の家の囲炉裏、ベトナム

 

上の写真の薪が積まれている部分の下に竹製のマットを敷いていたそうです。

この竹製のマットは、とても大事に家の奥から出して見せてくださったものでした。もうカオさんの家には囲炉裏はないのだから使うことはないのです。でも、とても大事にしまっているということは囲炉裏のある家が好きだったのかな・・と想像しています。この話は、また次回に続きます。

 

☆☆この記事の写真の著作権はすべて風人土学舎にあります。連絡なき転用・転載は固くお断りいたします☆☆

投稿者プロフィール

高木佳子(Takagi Yoshiko)
高木佳子(Takagi Yoshiko)風人土学舎 日本事務局担当
ベトナムのフエ市在住歴延べ6年。風人土学舎では、日本の事務局業務とフエ市での活動全般のコーディネーションを担当しています。