2021年10月の活動報告
10月も終わりになりました。私たちの活動地のあるベトナム中部、フエ市。去年の今頃は、ベトナム中部を襲った大雨による洪水で大きな被害が出ていました。今年ももちろん雨季はやってきていますが、洪水などは発生しない様子で安心しています。2021年10月の活動報告です。
1.11月開始の学習支援クラスの準備を行いました。
11月から新しいクラスを開始します。今回も活動地にある公立小学校にリストアップしてもらった子どもたちを受け入れます(「2021年9月の活動報告」もお読み頂けるとうれしいです)。対象は①小学校2年生でベトナム語の読み書きや算数に不安がある子、②家庭になんらかの課題(特に経済面)がある子の2つの条件を充たす子どもです。受入れ人数は18名です。クラスで教えるのは、短期大学生と大学生(私たちは、彼らのことをチューターと呼んでいます)なので、一人ではクラスコントロールが難しいことも考えられます。そのため、今回のクラスはチューター2名体制で教えることにしました。また、通って来る子どもたちの家庭環境を把握するための家庭訪問も始めました。この家庭訪問のプロセスはずっと大切にしているプロセスです。今回は受入れ人数が多いため、毎週末、3から4世帯を訪問して親の仕事のことや家の様子を確認することとしました。この家庭訪問で、親たちはどんなチューターが子どもたちと勉強してくれるのか知ることができます。また、チューターたちは教える子どもたちの家族に会うことによって、子どもたちのバックグラウンドを把握することが出来ます。11月からどのようなクラスになっていくか楽しみにしています。
2.「学びでつなぐ~絵本の翻訳・読み語り活動~」の2期目を継続中です。
新たに日本から送った絵本も活動地に届き翻訳を進めました。送った絵本をフエ外国語大学の図書館の置いてもらうには、検閲など時間がかかりそうなこともわかってきました。そのため、図書館にこだわらず、出来るだけ多くの学生に日本の絵本を手に取ってもらえる場所を検討してもらうことになりそうです。
直近の翻訳会では「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」(汐文社)をみんなで読みました。これは、2012年ブラジルのリオデジャネイロで開かれた国連持続可能な開発会議で南米ウルグアイのムヒカ大統領が行ったスピーチを絵本にしたものです。子どもたちに向けてというよりは、大学生に読んで欲しくて送ったものでした。訳した後に、色々な意見交換を行いました。是非、日本の大学生も交えて意見交換をしてみたいと思っています。
来月からは新クラスが始まります。どんな子どもたちと出会えるのか、チューターたちがどんな風に育っていくか、すごく楽しみしています。
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