2021年11月、学習支援教室の新クラス

ベトナム中部のフエ市フーハウ地区で続けている学習支援活動。色々と試行錯誤して続けています。この教室で指導役になるのは、フエ市内の大学や短期大学の学生たちです。私たちの活動では、チューターと呼んでいます。チューターは、先生よりも子どもたちの気持ちのわかる存在として教室にやって来る子どもたちに接して欲しいと願っています。

チューターたちは本業の先生たちのようなクラスコントロールの技を持っているわけではないので、これまでは少人数の子どもたちを受け入れるようにしていました。この子どもたちは、地区にある公立小学校の先生たちからリストアップしてもらった子どもたちです。家庭になんらかの困難のある子どもたちでかつ、ベトナム語と算数が苦手な子たちです。今回の新クラス開講のために、20名近い子どもがリストアップされてきました。

 

2021年11月開講教室、フエ市・ベトナム

2021年11月開講教室の子どもたちとチューター。子どもたちは全員小学校2年生。チューターはフエ職業観光短期大学の学生であり、私たちの学習支援教室で学んでいた経験者。子どもたちに寄り添ってくれることを心から期待している(2021年11月撮影)。

 

私たちのチュータ―で教えられるかな・・、

 

と思いましたが、チャレンジすることにしました。チューターを2名体制にして、教壇から教えるチュータ―とフォローを担当するチューターという風に工夫していこうと考えています。

 

子どもたちの家庭の様子は本当に様々です。貧困世帯、片親の子、両親が出かせぎに行っていて祖父母に育てられている子、などなど・・。日銭稼ぎのお仕事をしている人が多い地区なので、色々なタイプの困難さがあります。どんな困難があるお家でも、家の人たちはとても子どもたちを大切にしていて、「少しでも上の学校に行かせてやりたい(ここで言う「上」とは、より偏差値の高い学校という意味ではなく、小学校卒より中学卒に、中学卒よりは高校卒に・・、という意味での「上」です)」と願っています。でも、家の人たち自身には学校で学んだ経験のない人もいて、何から子どもにしてあげたらいいのかのかわからない状況です。

 

クラスの様子、フエ市ベトナム

クラスの様子。チューターは2名体制にし、子どもたちの勉強をフォローするだけでなく、人との接し方や話し方などのマナーも自然とに身に付けていってくれることを期待している(2021年11月撮影)。

 

折角スタートした教室も、新型コロナウイルスの感染状況をみて少しの間休講にすることにしました。早く再開できることを願ってやみません。子どもたちと子どもの親たちを励ましながら、活動を続けていきたいと考えています。

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風人土学舎 日本事務局
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