2021年に向けて~ベトナムの旧正月を目の前にして~
日本は新しい年を迎えました。旧暦で新年を祝うベトナムは、2月12日に新年を迎えます。
2020年を振り返ると、世界的には新型コロナウイルスの感染拡大、ベトナム中部では数回の大洪水などがあり、大きな試練の年になりました。季節でいうと冬のようでした。
一方で、嬉しい出来事もありました。フーハウ地区で学習支援を受けたこどもたちが、長年の努力と家族からの支援を受けて大学や専門学校に入学しました。
2021年を展望するとき、感染症の拡大や自然災害だけに目を向けるのではなく、このような青年たちやいま学習支援クラスに通っているこどもたちの未来を考えたいと思います。私たちが未来に見るものは「希望」です。明日は、一週間後は、一か月後は、そして1年後は、いまよりもっとよくなっていると信じます。
フエでの学習支援活動を支えてくださっている人びとが、青年らやこどもたちに向ける温かい眼差しに感謝します。それは、春を待つ青年らやこどもたちの未来を照らす一筋の光です。
もし2020年やいまが冬であれば、私たちは春を待つ草花のようにゆっくりと力を蓄えることにしましょう。そして、2021年の干支はウシです。ウシのようにゆっくりと確実に歩むその先には、新緑の季節が待っています。そのときは、力いっぱい駆け出しましょう。
「風人土学舎」は、いつも皆さんの想いとともにありたいと考えています。
投稿者プロフィール
- 風人土学舎代表。摂南大学 農学部 食農ビジネス学科 教授(環境農学研究室)、ベトナム・フエ大学名誉教授。専門は、環境農学、土壌学、地域開発論。アフリカやアジアの在来知に学び、人びとの暮らしと資源・生態環境の保全が両立するような技術や生業を創り出す研究に取り組んでいます。
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