フエ大生がベトナム語に訳して読み聞かせに使っている日本の絵本のご紹介

私たちの活動地であるベトナム中部、フエ市で、フエ外国語大学の大学生たちと日本語の絵本を読んで訳す勉強会を不定期で開催しています。どんな絵本を読んでいるのか、どんな感想をもったのかの一部をご紹介します。訳した成果は、フエ市で家庭に何らかな課題を持った小学生を対象とした学習支援教室での読み聞かせ活動に使用しています。

☆☆☆ここからは、フエ大生に書いてもらった内容を少しだけ事務局で手直ししたものを掲載します☆☆☆

1.『やさいのおしゃべり』金の星社(泉なほ 作/いもとようこ 絵)

 

【どんなお話でしたか?】
この絵本の主人公はきゅうりさんです。スーパーできゅうりさんはおばさんに買われて、冷蔵庫に入れられました。そこできゅうりさんはトマト、大根、ナス、ジャガイモといった他のたくさんの野菜に会いました。みんながおばさんにずっと前に買われたのに、なかなか食べてもらえないでいることが分かりました。きゅうりとみんなは食べてもらえる日を楽しみにしていました。特におばさんの家の子であるれいちゃんはきゅうりが嫌いなので、きゅうりさんは他の野菜たちよりもいつ食べてもらえるのだろうと心配していました。そんな野菜たちは冷蔵庫の中で語り合い慰め合いました。そして最後には、・・・(ここでは最後が分かるため掲載を省略します)。

【感想】
この絵本を読んで野菜を大切にすることを学べました。野菜たちが話すことは面白くて、子どもにとってわかりやすいでしょう。この絵本を通じて、子どもに野菜の気持ちを分かってもらい、野菜を無駄にしないようにさせることができると思いました。

【誰にこの絵本を薦めたいと思いましたか?】
野菜が嫌いな妹に薦めたいと思います。妹はこの絵本を読んだ後で野菜の大切さを理解して、野菜を好きになってくれるといいと思います。

☆☆☆書いてくれたフエ外国語大学生☆☆☆

フエ外大日本語学科のNguyễn Thị Khánh Châu (グエン・ティ・カンチヤウ)さんとĐỗ Anh Thư(ヨ・アントゥ)さん

1フエ大生写真、フエ市

この絵本を紹介してくれたフエ大生(左:Nguyễn Thị Khánh Châuさんと1Đỗ Anh Thưさん)

☆☆☆☆☆☆

 

2.『あたしも病気になりたいな』偕成社(フランツ・ブランデンベルク 作/アリキ・ブランデンベルク 絵/ふくもとゆみこ 訳)

あたしもびょうきになりたいな!

 

【どんなお話でしたか?】
主人公は弟のエドワードとお姉さんのエリザベスです。エドワードが病気になったので、何もする必要がありません。加えて、お母さんにご飯をベッドに運んでもらったり、お父さんに冷たいタオルをあててもらったり、おばあさんに本を読んでもらったりしました。そんなエドワードをエリザベスは羨ましく感じました。そして、エリザベスも病気になりたいと思いました。そうしたら、エリザベスも本当に病気になってしまいました。病気で何もできないようになって、元気でいることがよいと分かりました。

【感想】
エリザベスは小さい頃の私のようだと思いました。病気になりたいというエリザベスの気持ちが分かりました。この絵本の内容はかわいいです。

【誰にこの絵本を薦めたいと思いましたか?】
この絵本は私の5歳の親戚の子に薦めたいと思います。この子には弟が一人いるのでこの絵本を読んであげたら、病気になったときの弟を優しくすると思います。

☆☆☆書いてくれたフエ外国語大学生☆☆☆

フエ外大日本語学科のNguyễn Thị Khánh Châu (グエン・ティ・カンチヤウ)さん。

絵本翻訳フエ大生2、フエ市

この絵本を紹介してくれたフエ大生、Nguyễn Thị Khánh Châuさん

☆☆☆☆☆☆

 

3.『マーシャとくま』福音館書店(M・ブラートフ 再話 / エウゲーニー・M・ラチョフ 絵 / うちだ りさこ 訳)

絵本表紙、フエ市

 

【どんなお話でしたか?】
マーシャという主人公は森に遊びに行って迷子になってしまい、くまの小屋でくらすことになりました。ある日、マーシャはくまにマーシャのお婆さんやお爺さんにつづらに入ったお饅頭を持って行くように頼みました。マーシャはクマが気付かれないようにつづらに隠れました。そして、・・・(ここでは最後が分かるため掲載を省略します)。

【感想】
この本を読んでとても有意義なお話だと思います。「マーシャとくま」のお話は素晴らしかったです。読者にロシアの森の景色、マーシャの賢さといったいろいろないいことを伝えています。キャラクターの表情、感情、性格も全てわかりました。家族の大切さ、家族の愛情に感動しました。マーシャがどうやってこのトラブルに立ち向かうか、読めば読むほど緊張しました。そして、この絵本はユーモアもあると思います。

【誰にこの絵本を薦めたいと思いましたか?】
近所の子供たちに薦めたいと思います。まだ小さな子供たちには人生のいろいろなことを教えるのがいいと思います。自分で困難に立ち向かう方法や家族を大切にすることなどを認識できると思います。

☆☆☆書いてくれたフエ外国語大学生☆☆☆

フエ外大日本語学科のヴォ・チャン・ジャ・バオさん

ヴォ・チャン・ジャ・バオさん

☆☆☆☆☆☆

一緒に活動してくれている学生のみなさん、ありがとうございます。これからも日本の絵本を訳すことを通じて日本語の勉強をしていきましょう。

投稿者プロフィール

風人土学舎 日本事務局
風人土学舎 日本事務局
風人土学舎日本事務局です。自然・人びと・生業・文化との関りを知り、それらが共生する未来を目指しています。

前の記事

2022年2月活動報告

次の記事

2022年3月活動報告