Team Hue~ベトナム・フエから高校生が発信します~①

風人土(かぜひとつち)学舎の中のTeam Hueは、日本事務局の高木佳子とベトナム・フエ市の事務局フイン・ティ・トゥイ・ティエン、私たちの学習支援クラスで学んでいる高校生たちや現地の活動理解者で構成しています。フエ市のことやベトナムの庶民の暮らしのことをお伝えしていきたいな、と思っています。高校生たちに「暮らしが分かるもの」、「好きなもの」、「残してきたいもの」の写真を撮りキャプションも付けてティエンさんに提出して欲しいなぁ、と伝えていました。以前に別の記事(ブログ【活動報告】活動地で起こっていること・高校生の学習事情)でも書きましたが、ベトナムでは日本で見かけないメーカーや中古のスマートフォンが安価で手に入ります。そのため、自分は持っていなくても家族の誰かがスマートフォンを持っている時代になっています。写真を撮りたいけれどスマートフォンはない(もちろん、デジカメもない)という場合は、事務局のデジタルカメラを貸し出すこととしました。何人かの高校生が写真とキャプションを出してくれたので、何回かに分けて紹介して行きたいと思います。今回は、撮ってもらった写真にキャプションというよりタイトルを付けて提出してくれたもののご紹介です。

先ずはこちら、タイトル「私の青春」。

高校の校門前で、ベトナムフエ市

通っている高校の正門前で学期の始まり(2019年9月)にクラスメイトたちと撮った写真だそうです。少し私から説明します。門の上のところに「Nguyễn Huệ 」(読み方は「グエン・フエ」)と記されています。この学校は、グエン・フエ高等学校と言います。フエ市内で3番目に優秀な高等学校です。グエン・フエとは、ベトナムの英雄の一人です(こちらの記事にもグエン・フエは出てきています「シリーズ~祈りと暮らし~①ラバンのマリア様(ベトナム)」)。この学校以外にも、英雄や皇帝などの歴史や伝説上の人物の名前がついた学校がたくさんあります(レ・ロイ皇帝や伝説の強い女性姉妹、ハイバーチュンなどの名前が付いた学校があります)。これはフエ市に限ったことではありません。フエ市にも首都ハノイにも、もっと言えば他の市にも同じ名前の学校があります。最近では、進学率が上がってきたため新しい学校が増えてきました。そのため、地区や通りの名前がついた学校も多くなっています。その地区や通りの名前も英雄や歴史にちなんだ名前が多いので、学校の名前からベトナムの歴史上の人物を知ることが出来ます。

また、写真の高校生たちは青いシャツを着ています。これは制服のひとつ。普段は白いシャツが多いかと思います。また、女子生徒が白い民族衣装のアオザイを着る日もあります(また別の機会にアオザイのことも書きたいと思っています)。

次はこちらは、タイトル「一人しかいませんでしたが、心細くなかったです」。

ベトナムフエ市、高校の様子

建物の2階にいるのがクラスに通っている高校生。万国共通の10代後半らしい気分を感じて頂けるかと思います。
ここからは、私からの解説です。先ず、校舎の青く塗られた窓や扉は木製です。日本のようなサッシよりも、学校では木の窓枠、木の扉の方がまだまだ一般的なように感じます。そして、校舎の外はタイル張りになっていることがお分かり頂けるかと思います。ベトナムは北部は亜熱帯気候、南部が熱帯モンスーン気候に属する国であるため、日中かなりの高温になります。そのため、日本のように屋外で体育の授業をすることは子どもにとって危険です。実際に、グラウンドを備えている学校はほんのひと握りしかなく、日本人から見ると「それが体育の授業ですか?」という程度の運動をタイル張りの校庭で教えています。しかし、国が発展して運動の重要性も認知されてきたためか、校外にある広場を使ってサッカーやランニングなどの授業をしている風景も見かけるようになりました。

今回は、女の子たちが提出してくれた写真のご紹介でした。このような感じで、高校生の写真にベトナム事情がわかる説明をつけて行きたいと思います。

投稿者プロフィール

Team Hue
チーム フエは、ベトナム中部のフエ市在住歴約6年の高木佳子とフエ市生まれのフィン・ティ・トゥイ・ティエン、そしてフエで暮らす高校生や大学生たちで構成されています。フエ市のことやベトナム人の暮らしの様子を写真や動画を添えて発信していきます。ご質問や「こんなことが知りたい!」というリクエストも受け付けております。