学びでつなぐ~絵本のミニトライアル~②
新型コロナウイルス感染症の拡大はどこまで広がるのか・・。風人土学舎日本事務局のある関西、特に大阪は大変なことになっています。医療従事者の方々に感謝、そして感染した方々の1日でも早い回復をお祈りしています。今は出来る感染対策をただただやっていこうと思います。そんないつまでたっても落ち着かない日本から、活動地のあるベトナムのフエ市の様子を見ていると、「いいな、マスク外して集まれて」と思っていたのが4月のことでした(上の写真)。しかし、ベトナムでも海外の入国者などから感染者が増え出し(「新型コロナ:6省・市で市中感染19人(12日正午発表)」Vietjo, 2021年5月12日)休校措置を取る学校も出始めました。そのためもあり、先週の段階で、夏季補習クラスに参加予定の児童の家庭訪問とフエ外国語大学日本語科と協働している「絵本のミニトライアル」の翻訳のための勉強会を延期にしました(「絵本のミニトライアル」については、こちらに詳しく掲載しています)。
一旦、勉強会は延期にしたものの、学生さんたちの絵本の翻訳は結構進んでいる様子だったので、一部のメンバーだけでもいいのでオンラインミーティングをしてみませんか?という私の勝手は思い付きに、ほとんどのメンバーが参加してくれました。
みんな日本語を上手に話せる学生さんばかりでびっくりしました。そして、オンラインのミーティングにも慣れた様子で頼もしかったです。今回選んだ絵本は、日本の昔話の定番といえる「おに」が出てくる話や、ヨシタケシンスケさんのような大人も楽しんで読めるような現代的なもの、日本で昔から親しまれている翻訳作品など色々です。子ども向けの文章なので文章が捉えにくかったり、「おに」って何かわかりにくかったり、日本の暮らしの様子でわからないところがあったり、色々な疑問点が湧いてきている様子でした。疑問に思った点は、辞書だけでなくインターネットなどでも調べながら訳してくれている様子でした。各自、担当してもらった絵本の翻訳が終わったら、疑問であったところを書き出してもらって、解説をしていこうと思っています。この「書き出す」プロセスで、どんな絵本なら訳しやすいか、どんなところを予め日本側から説明する用意をしておけばいいか、などが分かると考えています。疑問点が解決したら、どの絵本をベトナムの子どもたちに紹介してみたいかをみんなで決めていきたいと思います。そして、多くの学生さんがなんらかの形でスマートフォンやパソコンが持てているようですが、そうでない学生さんも参加してもらえるようなしくみも作っていきたいと思っています。
そしてもう1つ、フエ外国語大学とはミニトライアルを開始することになりそうです。そのことについては、また来月くらいにご報告したいと思います。早く新型コロナの感染状況が落ち着いて、夏季補習クラスが開催できることを願っています。夏季クラスを開いて、絵本の翻訳を子どもたちに披露してもらえることが叶いますように。
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